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私たち全国青年税理士連盟は、全国約3,000名の若手税理士により組織された、国民のためのより良い税理士制度、税務行政、税制を実現することを目的に租税制度その他の諸制度について研究し、積極的に提言を行うことを目的に活動している団体です。
さて、政府税制調査会の公表した『平成17年度税制改正に関する答申』(以下「答申」という。)の「国・地方の三位一体改革」において「地方税体系の中で個人住民税が応益性、自主性の要請に最も合致している」との記述があります。また、「税源移譲」の項においても「個人住民税については、応益性や偏在度縮小が求められる・・・」とあります。このように、答申には、随所に「応益」という言葉が見受けられ、今後の税制のあり方の基準についていわゆる「応益負担」を前提としているように思われます。しかしながら、当連盟は、税の負担について「応益」というものが基準となりうるものか疑問を抱いております。
従来から、地方税のあり方について「応益負担」という考え方が繰り返し検討されてまいりました。実際、いわゆる事業税の外形標準課税もある意味応益負担という考え方から導入されたものです。しかし、この事業税の外形標準課税も、過去にも採用され、廃止された経緯がありました。その理由は「税負担の均衡を失する」ということでした。
当連盟は、一般に租税は、社会共通の費用を広く「公平」に負担すべきものであり、ここにいう公平とは、「応能負担」による公平であると認識しております。
本来、行政によるサービスは、全ての国民に対し平等になされるべきであって、受益に差があってはならないものです。しかし現実には、行政の行なう医療・介護などの社会保障・社会福祉サービスは、高所得者に比して低所得者の方が行政サービスの供給コストがかかっている場合もあるはずです。具体的には、「公営住宅」などはその端的な例ではないでしょうか。ここで、応益負担により税負担を求めるならば、高所得者よりも低所得者のほうが租税の負担が重くなることになるはずです。これでは答申のいう「個人所得課税の本来の機能を回復する」ことは不可能です。
また、『応益』とは、何を基準に、何に対して、どのような計算で担税力を見出すのでしょうか。『応益負担原則』とは、具体的に計算可能なものなのでしょうか。単に増税のための詭弁として使用されているものなのではないのでしょうか。
そもそも『応益負担原則』の法的根拠は存在するのでしょうか。これまでわが国は、『応能負担原則』を中心とした租税体制を採用してきました。『応能負担原則』は、わが国憲法から導き出される原則です。具体的には、憲法第13条(個人の尊重)、同14条(法の下の平等)、同25条(健康で文化的な最低限度の生活保障に伴う課税最低限非課税)、同29条(生存的財産の非課税)等の条項から導き出される原則です。
以上のことから、受益に応じた負担を求めることは、憲法に規定されているさまざまな権利を侵害することになり、憲法違反のおそれがあります(憲法第98条)。
ゆえに、今後の税制の議論においても、わが国憲法の要請する『応能負担原則』を中心に行われることを強く要望いたします。
以 上
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